シグノ・シグノ

※ 2008年03月04日バックナンバー

ヤバドゥ、ヤバドゥっ!
HDD故障とかそういう素敵状態になって経済状態ヤバドゥ!
俺の明日はいったいどっちだ!?


そんなわけでまっとうな生活でも依然貧民なyamotoです。

さて、今回そんな貧乏人が手を出したものはこちらっ!!



三菱鉛筆 ユニボール シグノビット


三菱鉛筆製の新作品、ボールペンの中では世界最小の0.18ミリという恐るべき細さのユニボールシグノビットでございます。

いやあ。三菱鉛筆はいつも尖がった品を作りやがりますね、ほんと。
大好きなパワータンクやら、ジェットストリームやらの次は極細世界ナンバーワンを目指しやがりましたか。


しかもそー言う技術の無駄遣いをかなり安価に提供してくるという投げやりっぷりがもう、たまりません。さすがはユニ、さすがは三菱鉛筆

なお、三菱鉛筆三菱グループはまるで関係のないところなので覚えておいてください。


さて、まあそんな豆知識はさておくとしまして。ボールペンとはまず触って描いてナンボってえことで早速やってみたいと思います!!


(yamoto筆記中)


む?


おかしい。なんかこう、その。
0.18ミリにしちゃずいぶんと太くないですかこの線?


力加減がいかんのかな?


(yamoto再度筆記中)


……ぬを!? 何この細い線!?
ある程度の速度を持って書いた瞬間マジで0.1ミリぐらいの線になりやがる!?


なるほど。コツはやっぱ速度なのか。…ってことはこうやって。



(yamoto高速筆記モード)


ヤバドゥ! こいつはたまらんとです!
0.3ミリのシャーペンとかそういうもの使ってたけど、アレの比じゃないほど細い線ができあがりやがる!
しかも、速度を落とせば即線が太くなるチキンハートを試す仕様とは恐れ入ったぜ!


まるで宮田のカウンターのごとき切れ味っ! しくじればそのまま倒れるジョルトの心得で戦えというのですね、三菱鉛筆



これでボールペン一発書きチャレンジな猛者がいたら、ちょっと惚れそうです。はい。



え、僕ですか?



………ハイスピーダーなジェットストリーム使っていいですか。

このペンで書くと線の死にっぷりが尋常じゃないです、ホント。

速度出しっぱなしで描くとか無理だから、マジで。<yamotoオブチキンハート



と、いうことで細線の極みで異様なほどに描き込みやりたいんじゃあ、というチャレンジャーな方や、ボールペンメインでさくさく漫画を描けるような偉人にはお勧めの品だと思います。


なお、耐久性は試していませんが、巨人族の末裔とも言われそうなyamotoが使って平気だったんで、そんなに目詰まりもしないと思います。


とりあえず、無駄にしないようにちょっとこいつでさくさくっと何か細かく書き込んだブツでも仕上げてみようかな、と思う所存にございます。


と、いうわけで今回はこれに……



「つまり使えない品を買ったということね」

「光速を凌駕する速度でなじりに来ましたか、脳内金髪少女メリー(18禁)……っていうか今回のは純粋に僕のスキル足らずですよ。うん」

「自分の弱いところを認めればフォローになると思うなら死んで良いわ。今回のレビューは読んでみたけどあまり参考にならないわね、非アナログ書きの人種の分際で何を気取っているのかしら」

「お前最低をどこまで極めるつもりかと問いただしたいがどうよ? あと、涙目で言うのはどこの狭い範囲の萌えを拾い上げるつもりですか貴様」

「杉は滅んで良いわ、この世から」

「笑ってほしいならそう言え花粉症娘。そうかそうかとうとうお前にも花粉症というアレルギー反応による地獄が始まったか。赤飯炊きますか?」

「ずいぶん切れ味のない皮肉ね。それは優しさのつもりかしら? もしそうなら感謝の言葉を告げてあげる」

「具体的には?」

「人間の真似をするのはいい加減あきらめたら?」

「お前本気で最悪っていうか俺人類じゃないんかい!」

「そろそろ故郷のヨツンヘイムに帰ったらどうかしら。いい加減人間の世界は過ごし難いと知るほどの脳がないなら救いすらないけど」

「哀れみ込めた目で言うなお前。花粉症効果で涙にじんでて本当に哀れんでるようにしか見えないんで気色悪いことこの上ないぞ」

「本当の涙よ、これは」

「え、マジ?」

「ええ。紛れもなくスギ花粉による涙ね」

「お前本気でいっぺん首しめていいですか?」

「いいわよ。1秒でも意識があったらそのまま腹をメスで縦にまっすぐ切り裂いてあげる。中途半端な位置で先に私が死ぬでしょうからそのまま腸をこぼさないように大事に抱えて失血死しなさい」

「ひど!? お前よくそんなエグいこと思いつけますね」

「貴方がただ愚鈍なだけ。それでこれがさっきの役に立たなかったボールペン?」

「役立たず言うな。お前極細愛好者に死なされますよ全力で」

「そうね。貴方は絵描きのことしか考えてないけど、元来の目的はメモ帳にびっしり文字を書き込むタイプ向けの品じゃないかしら。あるいは面倒な細かい枠が多い申請書を書き込むときとか。これならミリ単位の文字も書き込めるでしょうし」

「む、やっぱそうなのかって勝手に使った上に俺の意見スルーですかそうですか」

「聞くに足る言葉を考えてから言えば? デザイン的にはさほどでもないけどペン先を細く、長く取ったのはよいことね。細かい文字を書くときの視認性をあげているようだから。残念なのはノック式じゃないところだけど先端の仕様を考えると詮無いことかしら。今後インクの開発に期待したほうがいいわね」

「……あの、メリーさん。珍しく純粋にレビューしてませんか、貴方が」

「そこの無粋な生き物が使い方を歪めたなら、正すのもまた一興」

「……やべえ、ちょっと好感度あがりましたよたった今。花粉症できれいなメリーさん光臨と全米で感動の嵐」

「吐気がするわね」

「お前心底不快そうに言うなっつの。で、さっきから触ってるようだけど気に入った品か、これは」

「そうね、1本ぐらいは持ってあげても良いわ」

「ホントお前大丈夫か? 花粉症がそこまで深刻だとは思わなかったぞ」

「都合が良いもの」

「ん、何に?」

「こう──メモ帳の上に一本線を引いたら、髪の毛が落ちてるように見えるでしょう?」

「お、確かに。こりゃ髪の毛に見えるわー」

「それを延々こすって、インクと気づいた瞬間の相手の顔を楽しむための道具としては最高ね」

「やたらと地味な嫌がらせ専用かよ!?」


 そんなわけで最悪なことぬかしやがったメリーの手足を縛って杉の名産地に宅配便で送る手配をしつつ今回はこれにて。


 極細の体験、してみませんか?