優しくひねる道具

※ 2005年08月03日バックナンバー






やー、暑いですね最近。
夏だから当然と言われれば当然なのですが。
その中をスーツ着込んで歩く身にとってみりゃ、そりゃ言っちゃならねえ自然の摂理でして。
そんな茹だった状態の頭だと、ついつい財布の紐も緩みがちになっちゃいますよね?



  



と、ゆーわけで今回もやっちゃった的物欲アイテムのご紹介です。
今回は写真を使ってのご紹介ってことでより正確な情報がお伝えできるでしょうってことで!(※ 愛用のCLIE TH55使用)


以上を踏まえた上で、今回のアイテムはドアノブです。
怪しく光るLED内臓ドアノブで、これを玄関につけときゃもう世界はサイバー!!
中からアンドロイドがこんにちはしてもおかしくない雰囲気漂いまくりでお兄さんはたまりませんよ!?


――はい、すいません。ものすげえ嘘つきました。


http://www.focal.co.jp/product/detail.html?id_product=11

ホントはこちらの、Power mateってアイテムです。
見ての通り、オーディオのボリューム部分をそのまま引っこ抜いてきました的なデザインで構築されたコントローラーです。
できることはというと、基本はPCのボリュームコントロールをこれでアナログ的にいじれます。
他にも設定を自分で作ってやれば、画面スクロール他色々と割り当てることが可能なアイテムで、4アクション(右回し、左回し、押し込み、長く押し込み)をアプリケーション毎に設定できるため、いつもぶらぶらと遊びがちな左手の友となってくれること間違いなしでしょう。

さりげなくドライバがWIN、Mac両OS対応っていうところも、このアイテムの懐の広さを示していますね。はい。

と、まあ。そーいういい子ちゃん的な説明はさておきとしまして、生で触った私見をば一つ。



くり…


「おおう……っ?」


くりくり、くりっ…


「ふ、おお!?」


くりくり、ぎゅっ


「おおおおおおおお!?」


最高です。マジ最高。気持ちよすぎです。
あの味気もそっけもないボリュームコントロールを弄ったときよりも、数段気持ちいいボリュームアップダウンを愉しめるじゃないですか!!

『あ、もーちょいボリューム欲しいよな。ん、かちかちっと。あー、少々でかいけどこれでいーや、めんどくせーし』

と、わざわざボリュームコントロールを呼び出して弄ってるあの灰色の時間が消え去り、

『あー。これかな? あ、もちょい小さい方がいいや。うん、これこれ、このボリュームが今の僕テンションだね』

と、音楽聞くのにいちいち凝って遊べる至福の時間がやってきたのです! 

しかも、よく見れば設定のところにLEDの点滅タイミングなんてものもあり、使わないときはインテリアとしての無駄な使用方法も可能! さらに、ボリュームによって発光する明るさを変えたりする無用な心配りまで有ります!



ドライバが英語? 問題ない。


値段が高い? 問題ない!


そもそもPCで音楽聞かない? ならば聞け!!


そう言わしめるほどに素敵なアイテムでございました。


おそらく、この道具に与えられる称号は、


『無駄を排除するためではなく、無駄を作る道具』


であると思います。

こう書くと多分、そんなもん要らないと言われるかも知れません。
でも、それでいいじゃないですか。
無駄を愉しめないなんて、とってももったいないことだと思いますよ。きっと。

と、言うことで今もなおボリュームを弄りつつ、今回はこの辺で――







「夏の痴漢大演習? 言っておくけど○学生が薄着なのを狙ったら即アウシュビッツ行きらしいわよ」


いきなり人のランクを10段階は下げに来たか、この脳内金髪少女メリー(18禁)め。


「そもそもそこまで下がるランクがあると思っていたことが奇跡ね」


最悪ですか貴様。というかなんでこの暑いのに、黒いドレスなのかと問いつめたい。


「視覚的に涼しくしてあげてるだけ。例えばこのまま片手に鶏とか」


それは体感じゃなくて、危険からくる涼しさだということを自覚しろ。


「で、このイルミネーションする物体を弄り回していた訳ね。ドアノブ?」


スルーしつつ最低の答えを有り難う。


「喜んだなら報酬を要求するわ。世の中はGive&takeだから」


皮肉だって気付けよというか解って言ってるよね?


「当然。ま、見かけは及第点ね。アルミの削り出し加工が効いてるわ」


まーな。つーかこの外見じゃなきゃ買わないって。


「配置場所が押し入れというあたりで終わってるけど」


しょうがないじゃないかっ! 机置けるスペースなんてこの部屋にないんだから!!


「ないなら拡張するか、部屋を変えるかしたら? 道具に対して失礼すぎることを詫びる気があるのなら」


その提案は受け入れません。つーかそんな物理的資金ありませんから。心の中で道具には謝ります。


「誠意が感じられないから、賠償金要求ぐらいかしら。それで、今はどんな割り当てをしてるの?」


サラッと恐ろしいことを言うなっつの。えーと、絵描きツールの拡大縮小と保存に割り当ててるかな。後、IEはプリントスクリーンを割り当てて、ワンタッチ画面保存させるようにしてる。これだけで効率は5割上がるね。


「インティオス3のタッチセンサー部は暴発しやすいからかしら」


そだなあ。両腕が太いのが最大の原因でもあるけど、そんなとこ。これで結構拡大縮小は有利になるぞー。


「で、お子様に見せられないDVDの時は最大興奮時に合わせて巻き戻し、早送りをして発射タイミング調整するのね」


そうそう。ちょっとシチュエーションによって微妙なコントロールを……するかあああっっっ!!


「興奮しすぎね。……こうかしら」


ん。興味があるなら最初から言えよ。触らせないなんてケチなこと言わないし。


「そうじゃないわ。――さて設定完了」


ふむ、で、どうする?


「こうするの(ぐりっ)」




WINDOWSを終了しています』




ぎゃああああああああああ!? 描いた絵保存してないのにいきなり終了ー!?


「ワンタッチ電源ボタンにしてあげたわ。長く押し込むと強制終了。効率的よね」


あ、あ、あ。お、おにーさんの……ドリームが……一瞬でパーに…。


「人が見る夢と書いて儚いと読むのよ。覚えておきなさい」


……あ、あ、あ。5時間の情熱がぁぁぁ……っ


「それじゃ。うっかり押すと電源が切れるスリルを愉しんで」



とりあえず真っ白に燃え尽きる前に、逃亡姿勢に入ってるメリーをとっ捕まえて、逆メリーゴーランドの刑にしつつ、今回はこのへんで。



ボリュームコントロールって、いいもんですよ?